キッチンで火を使っているとき地震の揺れを感じたら、小さな揺れでも即座に火を消す習慣をつけましょう。また、いきなり大きな揺れが襲ってきた場合はただちに火元から離れましょう。無理に火を消そうとすることは危険です。火にかけているものがこぼれて火傷をする危険性だけでなく、一番肝心な身を守ることがおろそかになってしまいます。間違った行動はさらなる危険を招きます。
キッチンで火を使っているとき地震の揺れを感じたら、小さな揺れでも即座に火を消す習慣をつけましょう。また、いきなり大きな揺れが襲ってきた場合はただちに火元から離れましょう。無理に火を消そうとすることは危険です。火にかけているものがこぼれて火傷をする危険性だけでなく、一番肝心な身を守ることがおろそかになってしまいます。間違った行動はさらなる危険を招きます。
阪神・淡路大震災では約290件火災が発生し、7500棟の住宅が全焼しました。出火原因の6割が電気、ガスによるものです。このなかでも地震が収まった後に家に戻り、停電していたのでローソクに火をつけたとたんに火災が起きたという報告もあります。漏れていたガスに引火して火災につながったのです。ガスの遮断装置が機能しないこともありえますので、大地震の後には絶対に火を使わないようにしましょう。ガスのにおいがした場合出入り口を開け、近所にも火を使わないように呼びかけ、すぐにガスの元栓を閉じましょう。
地震による停電が復旧して電気が元通りになった時、地震で壊れた家電製品から出火することがありますので、まずブレーカーを落とすことにも注意を払いましょう。電力の復旧と同時に火災が発生する復電火災ということもありえます。家電製品は一度すべてコンセントを抜き、家電製品が壊れていないか確認してから使うようにしましょう。
お風呂やトイレのように狭い空間で地震に被災した時の危険性はドアが変形してお風呂やトイレから出られなくなることです。一般的に風呂場やトイレの窓は小さく、格子がしてある場合が多いので窓ガラスを割って外に出るということは困難になります。閉じ込められたまま火災が発生すると逃げることができません。小さな揺れに対しても即座にドアを開ける癖を付けましょう。
風呂を沸かしている時は、まず避難路を確保してから火を消します。火を消すことよりも避難路の確保のほうが優先順位は上です。ドアは少しでも変形してしまうと自力で開けることは困難です。
家屋が倒壊して閉じ込められた場合は人を呼ぶ以外助かる方法はありません。周囲の助けを呼ぶには、自分の存在を示す必要があります。ここで注意することはただやみくもに叫び続けて体力を消耗しないことです。防災用に笛を用意していればいいのですが、笛がない場合は何かを叩いて大きな音を出すなどの工夫が必要です。
自宅から出火したとき、家族や近所の人に知らせましょう。次に消防署への通報依頼、初期消火の応援要請、避難通知など複数の人に知らせます。
出火を知らせたら、家族や周りの人と協力しながら、初期消火に全力を尽くします。初期消火のポイントはまず火元の確認をします。次に避難路の確保した上で消火器やバケツで消化を始めます。
ただし、家庭用の消火器やバケツで消化できる限度は天井に火が燃え移るまでです。火が天井に燃え移ってしまったら危険なため消化をあきらめて、避難することを考えましょう。
気象庁などの統計によると、1994年から2002年までの間に世界中で発生したマグニチュード6以上の地震は約780回に上ります。この中の2割に当たる160回以上が日本の周辺で発生していることをご存知だろうか?日本は統計的にも超地震大国なのです。国土の面積を考えると驚異的な割合で地震が発生しているわけです。記憶に新しい大地震を上げれば、福岡西方沖地震(2005年)、新潟県中越地震(2004年)、十勝沖地震(2003年)、そして戦後最大の被害が発生した阪神・淡路大震災(1995年)と近年日本列島のいたるところで大地震に見舞われています。
阪神・淡路大震災で露呈したように地震なんて起こるわけがないと思われていた地域に不意打ちのように牙をむく自然災害なので、日本に住んでいる限り地震と無縁ではいられないし、対岸の火事というわけにもいきません。
大地震に被災したときに、どのように対処、行動すれば生き残る確率が高くなるのか分かっているだろうか?よく学校では揺れを感じたらとっさに机の下にもぐれという教育を受けた人が大半ではないでしょうか?
ところが気象庁作成の「気象庁震度階級関連解説表」では震度7レベルでは「揺れにほんろうされ、自分の意思では行動できない」となっています。つまり震度7クラス以上の地震に被災した場合、机の下にもぐるということ自体ができなくなってしまう可能性が高いといえます。
実際、地震の擬似体験をしたことのある人はご存知かもしれませんが、震度7を超えるような地震だと揺れているというレベルの話ではなく、大人が何かに捕まっていることさえ困難な状況に陥ります。
過去に発生した甚大な被害を出した地震について、犠牲者の死因の圧倒的多数を占める死因をしっていますか?答えは「建物の倒壊による圧死」が8割以上と大部分を占めています。
つまり、机の下に急いでもぐるよりも、一刻も早く建物の外へ避難することの重要性が理解できるとおもいます。
自分や愛する家族の命を守ることをかんがえると、過去に習った習慣を拭い去り、過去に起こった大地震から得ることのできる正しい知識を素直に受け取り、とっさの行動が自然にできるようになるための行動マニュアルを自分でつくることが重要になります。
震度とは、地震動の強さの程度を表すもので震度計を用いて観測する指標です。
気象庁が発表するその周辺で実際にどのような現象や被害が発生するかを示すものです。
震度0
人間の感じ方:人は揺れを感じない。
震度1
人間の感じ方:屋内にいる人の一部が、わずかな揺れを感じる。
震度2
人間の感じ方:屋内にいる人の多くが、揺れを感じる。眠っている人の一部が、目を覚ます。
屋内の状況 :電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。
震度3
人間の感じ方:屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。恐怖感を覚える人もいる。
屋内の状況 :棚にある食器類が、音を立てることがある。 電線が少し揺れる。
震度4
人間の感じ方:かなりの恐怖感があり、一部の人は、身の安全を図ろうとする。眠っている人のほとんどが、目を覚ます。
屋内の状況:つり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。座りの悪い置物が、倒れることがある。
屋外の状況:電線が大きく揺れる。歩いている人も揺れを感じる。自動車を運転していて、揺れに気付く人がいる。
震度5弱
人間の感じ方:多くの人が、身の安全を図ろうとする。一部の人は、行動に支障を感じる。
屋内の状況:つり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。座りの悪い置物の多くが倒れ、家具が移動することがある。
屋外の状況:窓ガラスが割れて落ちることがある。電柱が揺れるのがわかる。補強されていないブロック塀が崩れることがある。道路に被害が生じることがある。
木造建物の状況:耐震性の低い住宅では、壁や柱が破損するものがある。
鉄筋コンクリート造建物の状況:耐震性の低い建物では、壁などに亀裂が生じるものがある。
ライフラインの状況:安全装置が作動し、ガスが遮断される家庭がある。まれに水道管の被害が発生し、断水することがある。停電する家庭もある。
地盤・斜面の状況:軟弱な地盤で、亀裂が生じることがある。山地で落石、小さな崩壊が生じることがある。
震度5強
人間の感じ方:非常な恐怖を感じる。多くの人が、行動に支障を感じる。
屋内の状況:棚にある食器類、書棚の本の多くが落ちる。テレビが台から落ちることがある。タンスなど重い家具が倒れることがある。変形によりドアが開かなくなることがある。一部の戸が外れる。
屋外の状況:補強されていないブロック塀の多くが崩れる。据え付けが不十分な自動販売機が倒れることがある。多くの墓石が倒れる。自動車の運転が困難となり、停止する車が多い。
木造建物の状況:耐震性の低い住宅では、壁や柱がかなり破損したり、傾くものがある。
鉄筋コンクリート造建物の状況:耐震性の低い建物では、壁、梁(はり)、柱などに大きな亀裂が生じるものがある。耐震性の高い建物でも、壁などに亀裂が生じるものがある。 家庭などにガスを供給するための導管、主要な水道管に被害が発生することがある。
ライフラインの状況:家庭などにガスを供給するための導管、主要な水道管に被害が発生することがある。 一部の地域でガス、水道の供給が停止することがある。
地盤・斜面の状況:軟弱な地盤で、亀裂が生じることがある。山地で落石、小さな崩壊が生じることがある。
震度6弱
人間の感じ方:立っていることが困難になる。
屋内の状況:固定していない重い家具の多くが移動、転倒する。 開かなくなるドアが多い。
屋外の状況:かなりの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。
木造建物の状況:耐震性の低い住宅では、倒壊するものがある。耐震性の高い住宅でも、壁や柱が破損するものがある。
鉄筋コンクリート造建物の状況:耐震性の低い建物では、壁や柱が破壊するものがある。耐震性の高い建物でも壁、梁(はり)、柱などに大きな亀裂が生じるものがある。
ライフラインの状況:家庭などにガスを供給するための導管、主要な水道管に被害が発生する。一部の地域でガス、水道の供給が停止し、停電することもある。
地盤・斜面の状況:地割れや山崩れなどが発生することがある。
震度6強
人間の感じ方:立っていることができず、はわないと動くことができない。
屋内の状況:固定していない重い家具のほとんどが移動、転倒する。戸が外れて飛ぶことがある。
屋外の状況:多くの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。
木造建物の状況:耐震性の低い住宅では、倒壊するものが多い。耐震性の高い住宅でも、壁や柱がかなり破損するものがある。
鉄筋コンクリート造建物の状況:耐震性の低い建物では、倒壊するものがある。耐震性の高い建物でも、壁、柱が破壊するものがかなりある。
ライフラインの状況:ガスを地域に送るための導管、水道の配水施設に被害が発生することがある。一部の地域で停電する。広い地域でガス、水道の供給が停止することがある。
地盤・斜面の状況:地割れや山崩れなどが発生することがある。
震度7
人間の感じ方:揺れにほんろうされ、自分の意志で行動できない。
屋内の状況:ほとんどの家具が大きく移動し、飛ぶものもある。
屋外の状況:ほとんどの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。補強されているブロック塀も破損するものがある。
木造建物の状況:耐震性の高い住宅でも、傾いたり、大きく破壊するものがある。
鉄筋コンクリート造建物の状況:耐震性の高い建物でも、傾いたり、大きく破壊するものがある。
ライフラインの状況:広い地域で電気、ガス、水道の供給が停止する。
地盤・斜面の状況:大きな地割れ、地すべりや山崩れが発生し、地形が変わることもある。
気象庁震度階級関連諸表より
死者 : 6,434名
行方不明者 : 3名
負傷者 : 43,792名
避難人数 : 30万名以上
住家被害
全壊104,906棟
半壊144,274棟
全半壊合計約25万棟(約46万世帯)
一部損壊263,702棟
火災被害
住家全焼6,148棟
全焼損(非住家・住家共)合計7,483棟
罹災世帯9,017世帯
その他被害
道路10,069箇所
橋梁320箇所
河川430箇所
崖崩れ378箇所
被害総額 : 10兆円規模